1999年公開
監督:トロイ・ダフィー
主演:ウィレム・デフォー
あらすじ
ボストンの裏路地に住む双子マーフィー・マクマナスとコナー・マクマナスは、敬虔なカトリック教徒である。
二人はあることがきっかけでロシアン・マフィア達と大喧嘩。翌日二人の住居に乗り込んできたロシアン・マフィア達を返り討ちにし、殺害してしまう。
FBIのスメッカー捜査官は取り調べの結果、正当防衛を認めるも、彼らを英雄視するマスコミの目を逸らすために、二人を拘置所に泊まらせる。
その深夜、拘置所で眠っていた二人は同時に同じ「神の啓示」を受ける。「悪人は殺しても構わない」というその啓示に従い、警察から釈放された二人はボストンの町を悪行から守るべく、次々と街の悪人を殺害して行く。(Wikipediaより)
え
処刑人なのに
素人なの!?
あらすじにもある通り、主人公のマクマナス兄弟は神の啓示に従い、街の悪党を次々と殺してゆく。
視聴して私がすごく引っかかったのが、マクマナス兄弟が殺しの素人という点だ。
なぜ最初から殺しのプロという設定にしない?
「神の啓示を受けて悪党を殺す」というダークヒーロー属性があるにも関わらず、ノリがそこいらのチンピラだったり、ビギナーズラックで殺しを成功させたり、なんか余計なやつが兄弟の仕事にしゃしゃり出てきたりで、イマイチ爽快感を感じない。
というか「使命感」を感じないんだな。そのせいで決め台詞も全然響かない。
これが最初から殺しのプロだったら、単純明快で全編スリルのあるダークヒーローものになるし、ウィレム・デフォー演じるスメッカーの推理が何億倍も格好いいものになると、個人的には思うが…
これが兄弟の「成長もの」だったらまだ設定が活きれたかもだが、生憎その要素も感じられなかった。
それと悪党側のバックグラウンドも薄過ぎる。ただただなんとなく出てきて殺されてる感があった。
主人公側の殺しと、警察側の推理パートで別れる演出は良かった。特にイル・ドゥーチェ戦後の推理パートが非常に面白かった。マクマナス兄弟よりウィレム・デフォー演じるスメッカーの方がキャラが立ってた。デフォーの怪演っぷりがすごい。特に終盤の演技。
この映画で1番気に食わないのが猫が殺されるシーンだ。しかも興奮してついうっかりで肉塊にしたという。許すまじ