またデニーロかよっ!?

主にネトフリとアマプラ映画の感想駄文

THE BATMAN-ザ・バットマン-

The Batman

 2022年公開

 監督:マット・リーブス

 主演:ロバート・パティンソン

 

 

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アマプラ

https://www.amazon.co.jp/gp/video/detail/B09XY21WRL/ref=atv_dp_share_cu_r

 

あらすじ
 優しくもミステリアスな青年ブルース・ウェイン。両親殺害の復讐を誓い、悪と戦う“バットマン”になって2年が過ぎた。ある日、権力者を標的にした連続殺人事件が発生。その犯人を名乗るのは、史上最狂の知能犯リドラー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ブルース・ウェインが出てこない

バットマン映画

 

 …いやそんなことはないんだけど、今作ブルース・ウェインの見せ場は殆どなく、あくまでバットマンが活躍するという、ある意味振り切った内容だからだ。

 

 ヴィランヴィランなだけに、ヒーローものというよりミステリー・サスペンスものって感じ。なんとなくデヴィット・フィンチャー監督の作品みたいだった。

 

 印象に残ったのはバットマンの立ち位置。大勢の警官たちの前で普通に闊歩するバットマンが違和感すぎて笑ってしまった。ノーラン監督の「ダークナイト」シリーズだと独りでコソコソ立ち回ってたからね。原作でもあんな大胆に姿見せてたのかしら?

 

 スナイダー監督の「ジャスティスリーグ」のバットマンは金持ちを強みにしていたが、今作のバットマンにはそれがない。ブルース・ウェインの描写が殆どないってのも理由だが、そのせいかバットマンがいつもより超人めいて見えたような気がする。

 暗闇の中、マズルフラッシュの中で戦うシーンが最高だった。

 

 今作、ゴードン警部補の相棒感が強く出てた。二人で活躍するシーンも多めで、お互い強く信頼してるってのがわかった。

 

 バットマン史上最も不健康そうなブルース・ウェイン。序盤のシーンなんか病んでるような目だったもんなあ…言葉遣いもそこまで良くないし、本当に御曹司なのかって思うくらいだった。

 

 アルフレッドとのシーン。短いながら絆の再確認を観られて良かった。

 

 今作のヴィランリドラー。マスクが結構カッコ良かった。演じたのはアメリカの俳優ポール・ダノ

 

 意外と知ってる名前のやつがたくさん出てきて面白かった。最後、アーカムにいた男はやっぱりアイツだったのね。

 

総評…ブルース・ウェインを省いたバットマン映画

エスター

Orphan

 2009年公開

 監督:ジャウム・コレット=セラ

 主演:ヴェラ・ファーミガ

 

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※ネトフリ5/4終了予定

(アマプラ)

https://www.amazon.co.jp/gp/video/detail/B00FIWO53S/ref=atv_dp_share_cu_r

 

 

 あらすじ
 かつて3人目の子供を流産したケイト・コールマンは、家族との幸せな日々を送りながらも心の傷が癒える事はなかった。状況を改善するため、彼女とその夫ジョンは孤児院を訪ね、エスターという9歳の少女を養子として引き取る…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  

 衝撃の結末

 

 ホラー苦手なくせに軽い気持ちで観ちゃったけど、怖い云々よりも衝撃の展開でガツンと一発食らわされた。伏線回収上手い。ホラー映画好きで初見な方は是非観てほしい作品。ホラーというよりサスペンスよりかも。「ミーガン」みたいな感じ。

 

 養子として引き取った少女エスターが、スプラッタ的な意味でやりたい放題する映画。原題は 「Orphan」孤児という意味らしい。

 

 ホラー映画だが割と観やすく、程々なスプラッタと胸糞な展開、そして最後の対決といった構図で上手く纏まっていた印象。テンポも悪くない。

 

 エスターを演じたイザベラ・ファーマンがとにかくカワイイ!お姫様な衣装も相まって超カワイイ!そばかすの残るあのお顔がカワイイ!なのに超怖えよ…

 

 特に終盤、「正体」が発覚した瞬間が最高に恐ろしかった。必見。

 

 絵を使った表現演出が良かった。エスターの異常さを印象付けてる。ビジュアル的にも◎

 

 主人公ケイトを演じたヴェラ・ファーミガ。どっかで観たことあると思ったら、ゴジラKOMの元凶エマ博士だったのか。

 ケイトは劇中何度も苦しむんだけど、その心境が伝わる演技をしていてとても良かった。手を神経質に動かしたり、嗚咽を漏らしたりとかね。

 

 ピーター・サースガードが演じた夫のジョン。ボンクラすぎて少し腹が立った。ホラー系の夫キャラってこんなの多い気がする。

 

総評…ホラー・サスペンス好きで初見ならぶっ刺さる作品…かもしれない

ボーン・アイデンティティー

The Bourne Identity

 2002年公開
 監督:ダグ・リーマン
 主演:マット・デイモン

  

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 あらすじ
 海上を漂っていた瀕死の男(マット・デイモン)がイタリア漁船に救われる。唯一残されていた銀行の名前と貸金庫の番号から、スイスへ赴いた。そこには“ジェイソン・ボーン”名義の身分証明書と他にさまざまな国籍のパスポート、大量の現金、拳銃が眠っていた・・.

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

かの有名な

『ボーン』シリーズ

その第1作目

 

 原作はロバート・ラドラムのスパイスリラー同名小説『The Bourne Identity』

 記憶喪失の男が、CIAと追っかけっこするサスペンス・アクション。

 

 

 逃走劇、スパイ要素、銃撃戦、格闘戦、爆発、カーチェイス、ロマンス、全ての要素が上手く纏まった良作。

 テンポもよく、見せ場も多い。警官相手にいきなりCQCかますボーンがかっこいい。

 

 見所はカーチェイスと、CIAからの刺客「教授」との狙撃合戦。ボーンを狙う刺客連中が結構キャラが立ってて良かった。

 

 グレイマンの時も感じたけど、うまく纏まりすぎて突出した何かがない印象。強いて言えば、追う側追われる側の緊迫感が強く出ていたことかな。主人公の焦燥感も相まって、張り詰めた空気が画に表れていたように思う。

 

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 ジェイソン・ボーン演じたマット・デイモン

 初々しすぎてCIAの秘密兵器に見えない。そこいらの大学生って言っても通用する初々しさがあった。

 

 今作のボス、クリス・クーパーが演じるCIAのコンクリン。

 典型的、映画に出てくるCIAの人間。映画に出てくるCIAお馴染み、不都合な存在の抹消を行うべく、諜報機関をフルで使って主人公を追い詰める。

 …グレイマンでこういうの観たばっかだよ!ホント映画のCIAってロクでもないな!

 

 総評…観やすく堅実なアクション映画。初々しいマットが観たい方は是非

オデッセイ

 

The Martian


 2015年公開

 監督:リドリー・スコット

 主演:マット・デイモン

 

 

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 あらすじ
 宇宙飛行士のマーク・ワトニーは火星への有人探査計画であるアレス3に、植物学者としてクルーとして参加する。宇宙船ヘルメス号で火星に到着したワトニーらクルー達6名は、地表を探査任務中、大砂嵐に襲われた。
 彼等は全ミッションを放棄して火星からの退避を決めてロケットへ向かうが、その最中に折れたアンテナがワトニーを直撃する。指揮官のメリッサ・ルイスとクルーたちは、現状と環境をシステムから計算した結果、ワトニーが死んだと判断して火星衛星軌道上のヘルメス号へ戻り、地球への帰還のため出発してしまう。
 ところが、ワトニーは生存していた。火星に一人取り残されてしまったことを知った彼は、残されたわずかな物資を使って生き延びようとする…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ジャガイモが食べたくなる映画

 

 じゃがバターならぬ、じゃがケチャ。意外とありかも。

 

 

 

 火星に一人取り残された主人公が、助けが来るまで生き延びようとするSFサバイバル映画。

 思いの外テンポがよく、開始10分くらいでサバイバルがスタートする。

 

 なんやかんやで地球側でもマークが生きてると知り、救出計画を練ることとなる。

 こういうシチュだと利権や陰謀で足を引っ張ったり、自己中心的な独断で走る奴が出てきがちだが、本作ではそういった人物は一切いなかった。

 マークを助けるために全世界が協力するという光の救出映画。純粋に観てて気持ちがよかった。

 ジェフ・ダニエルズ演じるテディ長官も慎重ってだけで救出に否定的ではなかったし

 

 マット・デイモン演じる主人公のマーク。

 精神、肉体、知性ともに高水準で、火星という過酷な環境にも関わらず難なくサバイバル生活を繰り広げるもんだから、あまり緊迫感が感じられない。

 どちらかというと笑える場面が多かった気がする。水作ろうとして吹っ飛ぶシーンとか。

 応援したくなるキャラというよりは、こいつならきっとやってくれるだろってキャラ。全くインターステラーの時とは大違いだな。マット・デイモン

 

 序盤の応急処置シーンは見てて痛々しかった。真空中、宇宙服に突き刺さってもかろうじて大丈夫なんだな。

 

 デヴィット・ボウイの「スターマン」がかかるタイミングが最高!火星、地球側とそれぞれ準備するあのシーン好き。

 

 総評…SF救出劇ものだが、そこまで堅苦しくもなく観やすい作品。コミカルでタフなマット・デイモンが観たい方は是非

グレイマン

The Gray Man

 2022年公開

 監督:アンソニー・ルッソジョー・ルッソ

 主演:ライアン・ゴズリング

 

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あらすじ
 服役中のコート・ジェントリーはCIAのフィッツロイにリクルートされて秘密暗殺者シエラ・シックスとなる。
 18年後、シエラ・シックス(コート・ジェントリー)はバンコクでダイニング・カー暗殺を命じられるが、死ぬ間際に彼が仲間のシエラ・フォーであると教えられ、データチップを渡される…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「超人的はやめろ、バカっぽい」

 

 

 

 本作のヴィランクリス・エヴァンス演じるロイドの台詞。

 クリス・エヴァンスがこの台詞を言ったってのが個人的にウケた。あんたがそれを言っちゃうのかって。

 

 監督といい脚本といい演者といいアクションといい、とにかくキャプテン・アメリカ:ウィンターソルジャー味が強い。

 最大の見せ場プラハでの戦闘シーンなんかもうそれよ。重武装したガッチガチの兵士が銃火器やら盾やら持って車両からワラワラ出てくるとこなんかもうそれよ。

 しかもその盾で主人公のシックスが機関銃を防ぐシーンとかもうWSのオマージュなんじゃねえのって思っちゃうほど。

 

 わかりやすいストーリー、テンポいい、場面コロコロ変わる、ド派手なアクションに戦闘シーン盛りだくさんと、ルッソ兄弟らしいエンタメ全開な作品。

 ただ堅実というか、一歩抜きん出た面白さってのはなかったな。もちろん最初から最後まで面白かったけど、タイラー・レイクほどではなかったかも

 

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 主人公シックスを演じたライアン・ゴズリング。相変わらず悲しげというか、憂いを帯びた素敵な表情。あと呻き声がいい。シックスは冷静沈着なんだけど運が悪くて所々ユーモラスなキャラでよかった。

 

 ミランダ演じたアナ・デ・アルマスが最強にカワイイ!髪型がカワイイ!唸り声もカワイイ!容赦無く麻酔銃撃つのちょっと怖い!

 

 そしてロイド!性格も見た目もキャラが立ちまくり。クリエヴァ活き活きしてる!冷酷非道なだけでなく三枚目的なキャラってのもいい。そして相変わらずすげー筋肉だな。終盤のシックスとの筋肉のぶつかり合いは必見。

 

 続編やスピンオフが進行中とのことで楽しみ。今度こそCIAの連中をボッコボコにしてほしいね。

 

 総評…週末、お家で見る映画に困ったら選んで損はない作品。爽快感あるアクションとライアンとクリスの筋肉の応酬!

 

ドラゴン・タトゥーの女

 

The Girl with the Dragon Tattoo

 

 2011年公開

 監督:デヴィッド・フィンチャー

 主演:ダニエル・クレイグ

  R15+

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(アマプラ)

https://www.amazon.co.jp/gp/video/detail/B09ZPVSWT9/ref=atv_dp_share_cu_r

 

 あらすじ
 記者ミカエル・ブルムクヴィストは大物実業家ヴェンネルストレムの武器密売をスクープし、名誉毀損で訴えられ裁判で敗訴し全財産を失う。失意のミカエルに、別の大物実業家から電話がかかってくる。一族の謎を解明して欲しいとの依頼で、見返りに裁判判決を逆転させるような証拠を渡すという。謎とは、40年前に行方不明になった16歳の少女のことであり、一族の誰かに殺されたという(Wikipediaより)

 

 

 

 まずこのオープニングを観てくれ

 こいつをどう思う?

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 超カッコいいよね

 

 NINのトレントレズナーとヤー・ヤー・ヤーズのボーカリスト、カレンOによる

 「移民の歌」のカバー

 

 「アンタッチャブル」観た時も思ったけど、映画はオープニングどれだけカッコいいかが鍵だよね。初見でもオープニングバッチリだとそのまま続き観ちゃうもの。たとえあまり観ないジャンルの映画でもね。

 

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 で、このドラゴン・タトゥーは私があまり観たことないミステリーものだ。

 

 失意の記者とパンキッシュなハッカー少女が、謎の死を遂げた人物の行方を探すという話。

 

 いやー私の理解力では結構難解だった。ミステリー慣れてないってのもあるが、繰り返し見る必要ありだな。人物相関とか結構複雑。

 ただミステリーって謎を解くという性質上、物語が停滞しないってのがいいね。色んな人に会うために色んなとこ行ったりで飽きさせない。

 

 ただ終盤、黒幕を倒してエンディングかと思ったらまだ話が続いた。ぶっちゃけあの部分必要だったにせよ、観てる側は蛇足にしか感じなかったな。淡々と進められてあまり共感する部分はなかった。

 最後のリスベット…切ないな…

 

 ミカエル役のダニエル・クレイグ。すっかり諜報員のイメージだが、今作はあくまでただの記者なため、割と情けない姿が多くて面白かった。眼鏡姿がカッコいい。顎にぶら下げるのがイイ!

 

 そしてルーニー・マーラ演じるリスベット。漫画から出てきたかのようなアイコニックさ。存在感ありまくりで超カッコいい。でも色々と属性がありすぎて話の内容が入ってこないよ!

 

 マルティンを演じたステラン・スカルスガルド。DUNEで初めて知ったけど、この方の声が凄く良い!どっしりした低音で不安にさせるような声色。

 

 音楽を担当したのはトレント・レズナーアッティカス・ロス。音楽で所々獣の唸りや咆哮のような演出があった…ような気がする。なんか印象に残った。

 

 総評…派手さはなく堅実な渋めのミステリー。レイプや拷問、ガッツリ性交シーンがあるので注意。あと猫好きは観ない方がいいかも…

セント・オブ・ウーマン/夢の香り

SCENT OF A WOMAN

1992年公開

監督:マーティン・ブレスト

主演:アル・パチーノ

 

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 あらすじ
 アメリカのボストンにある全寮制名門高校に奨学金で入学した苦学生チャーリーは、感謝祭の週末、クリスマスに故郷オレゴンへ帰るための旅費を稼ぐためアルバイトに出ることになっていた。
 そのアルバイトとは姪一家の休暇旅行への同伴を拒否する盲目の退役軍人フランク・スレード中佐の世話をすること。とてつもなく気難しく、周囲の誰をも拒絶し、離れで一人生活する毒舌家でエキセントリックなフランクにチャーリーは困惑するが、報酬の割の良さと中佐の姪カレンの熱心な懇願もあり、引き受けることにする…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

フゥッハァ!

 

 

 その昔、学校の授業で観た映画をもう一度観たくなって視聴。

 退役軍人スレードと苦学生チャーリーがニューヨークツアーをし、絆を深めてく話。

 

 色んなとこで言われてるけど、アル・パチーノの演技が凄まじい。

 特に凄まじいと思ったのがタンゴシーン。ガブリエル・アンウォー演じるドナと比較すると、盲人であるからかほんの少し固い動きになっていて、尚且つしっかりタンゴになっているから恐れ入った。

 

 タンゴ、フェラーリ、自殺未遂、そして終盤の大演説と見所満載。思いの外テンポもよく、華やかなニューヨーク生活を送りつつ、チャーリーの学校側の問題も並行して進んでバランスも良かった。

 

 「バディもの」としてこの映画で変化を与える側は、クリス・オドネル演じるチャーリーだ。彼の高潔さが、中佐に変化を齎し、あの大演説に導いた。

 個人的にこの映画の主人公はチャーリーだと思ってる。

 

 チャーリーほんとただの好青年。好青年すぎて眩しい。欠点は友達がクソな連中ばかりってことぐらい。

  フィリップ・シーモア・ホフマン演じるジョージ。物凄く憎たらしい。あのニヤニヤ笑顔がほんっと憎たらしい。

 

 スレード中佐。そこまで毒舌じゃなく、人生経験豊富で話の楽しい気さくなおじ様って印象。盲人ではあるんだけど、見知らぬ人とも話が弾むんだからいくらでも人生取り返せそうだけどなあ…

 

 総評…見所満載。華やかで心温まるヒューマンドラマ