1976年公開
監督:マーティン・スコセッシ
脚本:ポール・シュレイダー
主演:ロバート・デ・ニーロ
また1994年にアメリカ議会図書館がアメリカ国立フィルム登録簿に新規登録した作品の1つ。
あらすじ
トラヴィス・ビックル(ロバート・デ・ニーロ)は、戦争による深刻な不眠症を患っているため定職に就くこともままならず、タクシー会社に就職。社交性にやや欠け、余暇はポルノ映画館に通って映像を漫然と眺めたり、深い闇に包まれたマンハッタンを当てもなく運転する、という孤独の中にあった。そして、そこで目にする麻薬と性欲に溺れる若者や盛り場の退廃ぶりに嫌悪を示していた…
”──俺に用か?”
”──俺に向かって話しているんだろう?”
”──どうなんだ?”
ロバート・デ・ニーロ演じるタクシードライバーのトラヴィスによる狂気と破滅のサスペンス。デ・ニーロは役作りのために実際にニューヨークでタクシー運転手として3週間勤務したとのこと。
主人公のトラヴィスは不眠症によって心が荒んでおり、麻薬や売春の蔓延る退廃したマンハッタンでの暮らしがそれを助長させる。やや自分勝手で配慮の足りない部分があり、そこが絶妙に共感と苛々を呼ぶ。
最大の(?)見せ場である銃器調達・装備シーン。
男の子だったら多分みんな大好きスリーブガン。
スリーブガンとは?
こういうやつ、カッコいいよね
この機構作ったなんてトラヴィスは謎に器用。軍隊で習ったものなのだろうか?
そしてコールガールのアイリスを演じた13歳のジョディ・フォスター超可愛い!天使!!13に見えないスタイル!!!笑顔が可愛い!!!大女優の姿しか知らなかった分、衝撃的だった。
夜のマンハッタンのネオンが美しい。80年台の新宿の夜を思わせる儚げで冷たい煌めきがあった。それはまさにトラヴィスの心情を映しているようだった。
音楽も素晴らしい。バーナード・ハーマン。この作品が遺作らしい。夜のネオンに映えるムーディーな曲からサスペンス的な大仰なものまで耳に残る音楽だった。
ちなみに例のセリフ、あれってBTTF3でマーティが鏡の前でやってた元ネタだろうか?
あと個人的に、この映画の結末がちょっと意外な終わり方に感じた。
総評…日曜日の雨の夜に部屋で一人で観たい映画